資産運用
資産運用を考える時に、アセットアロケーションやポートフォリオという言葉が使われます。投資リスクを低下させるために、投資先を分散する考え方に基づいた言葉です。たとえば、生たまごをひとつの籠に入れて置いたとします。何かのきっかけで籠がテーブルから落ちれば、生たまごの多くは割れてしまい、つまり資産の多くを失ってしまうことになります。こうした危険(リスク)を回避する方法としては、籠の中の生たまごの一部を「ゆでたまご」にしたり、「スクランブルエッグ」にしておく方法が考えられます。これは籠の中という場所は換えずにリスクを分散する方法です。これによって「割れる」というリスクは減少します。他の方法としては、生たまごの一部を冷蔵庫に入れたりなどして籠の外に出す方法です。金融資産を日本円だけでなく、ドルやユーロに分散する方法が考えられます。
つまり資産運用におけるリスク分散を考える時、資産の種類をどのように分散(例えば、現預金、有価証券、不動産等に分散する)するか、同じ資産の中身を分散(例えば、不動産を駐車場、賃貸マンション、賃貸オフィスビル)するなどの方法があります。最近は、2003年問題(大型オフィスビルの供給ラッシュ)により都内の古い中小オフィスビルには空室の物件が増加、この対策として賃貸マンションにリニューアルする計画が多いとの報道もあります。また地域を分散する方法もあります。国内だけでなく海外の不動産にも投資するということです。ただし、海外のコンドミニアム投資などの多くは失敗しているケースもありますので注意が必要ですが・・・。
資産運用における不動産投資の特徴として、建物・設備について減価償却費が損金になることが上げられます。減価償却は支出の伴わない費用ですので、損益計算書上で費用計上されても、キャッシュは手許に残るという効果です。キャッシュフローの計算式は「税引後利益プラス減価償却費」ですので、キャッシュを増やすためには、利益を上げて税金を支払い、その後に残るお金を増やすことが最も重要ですが、減価償却費も忘れてはなりません。
遊休土地を駐車場のまま利用した場合と、当該土地を担保に金融機関から借入れをして建物(賃貸マンション)を建築した場合の事業収支を比較してみてはいかがでしょうか。
尚、土地有効活用に関する詳細については、当社営業本部(電話047-359-2111)またはこちらのお問い合わせフォームからお問い合わせください。
さて、不動産について、新しい動きとしては不動産投資信託(日本版リート)があります。東京証券取引所に上場されている投信は、日本ビルファンドを初め6本(平成15年4月現在)となっています。一般的に不動産は換金性が悪い資産です。売りたいとき、買いたいときに即座に対応できない可能性があります。それに比べて不動産投資信託の特徴は換金性が高いということです。東京証券取引所での売買によって株式と同様、4日目に現金化できるためです。
ただし、賃貸マンション等を所有する場合は、原則、毎月賃料の収入があります。金融機関からの借入金も同様に毎月返済します。現在、多くの不動産投資信託は年2回分配金を支払います。このため、不動産投資信託の上場本数が増えて、ファンドオブファンド等が組成され、毎月分配型の不動産投資信託ができれば不動産投資との類似商品と言えると考えられます。ただし税制上はあくまで金融商品であり、不動産取得とはならないので注意が必要です。
尚、不動産投資信託に関する詳細については証券会社、(社)不動産証券化協会にご確認ください。
相続
1.相続税
人はだれでも年を重ね、そしてやがて死を迎えます。自然人たる人間は必ず死ぬのです。
死を迎えた時、人は、あの世には財産はもっては行けません。
先祖代々の土地建物、成功して手に入れた金融資産、そして失敗して作った借金(負の財産)も・・・
これらを遺産といいますが、その遺産をめぐって親族が壮絶なバトルを繰り広げることは、なにも小説やドラマの中だけでなく、実際多く行われているのです。
財産のある人は、死後、財産をどういう風に誰に相続させるかを常に考えておく必要があります。後に残された人に対してもそれが思いやりとなるでしょう。
相続財産の規模によっては、相続税がかかる場合があります。
たとえば、妻1人、子供2人いる人が10億円の資産を残して死んだとすると、約1億8千万円の相続税がかかります。子供2人だけの場合は、約4億円となります。
2.相続税対策
相続税対策の出発点は、財産の正確な評価をすることです。
相続税には基礎控除があります。(5,000万円+1,000万円×法定相続人の数)
| 【相続税は基礎控除がある】 相続税は5,000万円の基礎控除があります。これは無条件です。さらに、法定相続人一人あたり1,000万円の控除があります。これも無条件。従って夫が亡くなった場合、妻がいて子供が三人いる場合は9,000万円までは相続税がかかりません。また申告も要りません。基礎控除額(上記例の場合9,000万円)を超える財産をお持ちの場合は、まず、10ヶ月以内に申告をする必要があります。そしてそれぞれの相続人が越えた部分に対して相続税を納めなければなりません。 |
相続税は評価額が低ければ低いほど税額も低くなります。
例えば、現金や銀行預金はそのままの評価になってしまいますが、それを不動産や有価証券に替えておくことで評価を下げ、節税に結びつけることが出来ます。
■遺産の一部を土地に替えておく
現金や預金が1億円あったとする。その場合、相続税はそのまま1億円に対してかかります。これを相場相当額の土地に替えておけば、相続税評価は時価の1億円にはならず、路線価方式となり70~80%くらいの評価額になります。つまり課税の対象額が1億円から7,000万円に減額されるのです。
■借入金で土地を買っておく
金融資産があまり潤沢でない場合は、借入金で土地を購入しておくという手もあります。5,000万円の土地を5,000万円の借入金で買った場合、借入金の5,000万円は資産から100%控除されますが、買った土地は3,500万円くらいの評価になります。ここでのマイナスは、他の財産から控除できます。
■マンションを建てる
土地にマンションなどの貸家を建てると、その敷地の評価は「貸家建付地」として20%ほど評価が下がります。また、建物の方は「借家建割合」の30%が控除されて評価は70%ほどになります。また、建設資金の借入金も財産からマイナスとなります。以上のように、賃貸マンション建設は相続税対策としての効果が大きいと考えられますが、採算性などを充分検討した上で、事業化することをお薦めいたします。
尚、税金に関する詳細については、税理士にご確認ください。
3.相続財産価値の把握
相続財産の内訳は、一般的にはその約7割が土地・建物などの不動産です。不動産は極めて換金性が悪い資産です。相続税は現金で支払うのが原則ですので、現金がない場合は、土地を半分売ってまかなうといったことが必要になります。しかし、相続税の納付期限は10カ月後であり、急いで土地を売ろうと思えば、どうしても相場より安く売ることになることが予想されます。
こうしたことを避けるため、所有する土地をどのように活用するかを事前に考えておくことも重要です。
- 自宅用地として維持する土地(生活していくために必要な土地)
- 物納用として、確保しておく土地(あまり利用価値がない資産を優先)
- 有効利用をはかって開発する土地(相続税対策や納税資金を確保するために積極的に開発していく、商業地などの利用価値の高い土地)
の最低3つに色分けして整理をします。
そして次に誰に何をどのくらい相続させるのかを考えます。
最終的に、子供達に安全・確実に相続をさせるには、必ず遺言をするべきです。これでほとんどのトラブルは回避できるといえます。
尚、遺言についての詳細は、信託銀行等でご確認ください。
4.平成15年度税制改正の要点
平成15年度の税制改正で、相続税と贈与税を一体化する制度が新設されました。これまで相続税に比べ贈与税の税率が高いことから、生前贈与はあまり利用されていませんでした。今回、一定の条件で贈与税を相続時まで繰延べることが可能となりました。
65才以上の親から20才以上の子への贈与は、2,500万円まで非課税、これを超える分については20%の贈与税率となり、相続時に合算して課税する「相続時精算課税制度」が新設されました。
また、「相続時精算贈与」で住宅取得資金については、上記の親の年令制限はなく、非課税枠も3,500万円に拡大されました。ただし、この住宅取得資金については、平成15年1月1日から平成17年12月31日までの3年間に限られます。
従来の贈与の非課税枠は年間110万円であり2,500万円を非課税で贈与するには23年間かかる計算でした。今回の改正によって、政府は生前贈与が進み、消費が拡大し景気回復につながることを見込んでいますが、はたして思惑通りに進むでしょうか。
尚、贈与税に関する詳細ついては、税理士にご確認ください。





